2.内分泌疾患を原因とする骨粗鬆症

  • 堀越博文 Horikoshi, Hirofumi
    東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科
    槙田紀子 Makita, Noriko
    東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科 准教授
公開日:2023年3月16日
No:a0018/https://doi.org/10.57554/a0018

はじめに

 1991年にコペンハーゲンで開催された骨粗鬆症のコンセンサス会議にて、骨粗鬆症は「低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増加する疾患」と定義された 1)。遺伝的素因、生活環境、閉経および加齢以外に明らかな原因疾患を特定できない骨粗鬆症を「原発性骨粗鬆症」と診断するのに対し、骨量や骨質の低下を来す背景疾患を認める病態を「続発性骨粗鬆症」と区別する。一般的に続発性骨粗鬆症を来す病態では、骨形成と骨吸収のバランスが破綻し、骨密度の明らかな低下がなくても骨質の劣化により骨折リスクは上昇していることが多い。骨粗鬆症の患者の中で、閉経後女性の30%、男性の50~80%が続発性骨粗鬆症と推定されるが、続発性骨粗鬆症の管理における原則は、原疾患の治療と原因薬物の減量ないしは中止である。そのため、適切なマネジメントを行う上で病態の評価は不可欠である。

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