災害時の糖尿病チーム医療

  • 西田健朗 Nishida, Kenro
    熊本中央病院 糖尿病・内分泌・代謝内科 部長
    川浪美保 Kawanami, Miho
    熊本中央病院 看護部
公開日:2025年2月21日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2025; 3(1): 0009./J Pract Diabetes Endocrinol. 2025; 3(1): 0009
https://doi.org/10.57554/2025-0009

はじめに

 本邦では毎年のように、さまざまな場所で、さまざまな災害が発生している。糖尿病患者は大規模災害に被災した際には、糖尿病をもつ人として生きることよりも生き延びることが最優先され、特に食事・運動療法の継続が困難となり、血糖管理状況が悪化することが報告されている 1)。そのため、災害発生時に糖尿病患者が困らないように普段から指導や教育を行うことが重要であり、いざ災害が発生したら、可及的速やかに支援することが望まれる。そこで、日本糖尿病学会と日本糖尿病協会が協働して、糖尿病医療支援チーム(Diabetes Medical Assistance Team:DiaMAT)の体制構築を進めている。各都道府県に災害対応チームを設置すると同時に、インスリン依存状態の糖尿病患者の登録や情報発信、メディカルスタッフへの教育や登録などを準備している。今後、起こり得る大規模災害に医療者全員が自分事として捉え、まずわれわれ自身が準備をし、加えてわれわれが直接関わる患者も災害に対する準備をするように働きかけることが大事である。本稿では、糖尿病をもつ人たちが、災害発生時にできるだけ困らないようにするために、私たち医療者がチームとしてどのように関わるべきか、活動すべきか概説する。

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