3.腎実質性高血圧と腎血管性高血圧の管理
公開日:2026年7月16日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2026; 4(4): 0053./J Pract Diabetes Endocrinol. 2026; 4(4): 0053.
https://doi.org/10.57554/2026-0053
https://doi.org/10.57554/2026-0053
はじめに
腎実質性高血圧や腎血管性高血圧は、特定の原因によりもたらされる二次性高血圧の原因として重要であり、加齢に伴い頻度が増える。本邦の『高血圧管理・治療ガイドライン2025(JSH2025)』は、主な二次性高血圧とそれを示唆する病歴・症状・身体・検査所見・鑑別・診断確定に必要な検査を示している(表1) 1)。
本稿では、腎実質性高血圧、腎代替療法を必要とする慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)(維持血液透析)、腎血管性高血圧について、高血圧の病態ならびに診断方法、降圧目標値、推奨される降圧薬を、また、レニン・アンジオテンシン(RA)系阻害薬を投与する場合の注意点や高カリウム血症への対処法などを概説する。
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1.腎実質性高血圧
1)疾患概念・疫学
腎障害は血圧を上昇させ、また高血圧は腎障害を進展させることから、腎障害と高血圧の間には密接な関係がある。腎疾患の原因にかかわらず、腎機能の低下に従って血圧は上昇し、腎不全になればしばしば治療抵抗性高血圧を呈する。腎実質性高血圧は腎の実質性疾患に伴い発症する高血圧であり、原疾患は、糸球体疾患(糸球体腎炎や糖尿病性腎症など)と間質性腎疾患(腎盂腎炎や多発性嚢胞腎など)に大別される。二次性高血圧の中では頻度が高く、高血圧全体の2~5%とされている 1)。