第84回 2026年度診療報酬改定 ―糖尿病および内分泌疾患に係る主な改定内容―
公開日:2026年6月25日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2026; 4(3): 0047./J Pract Diabetes Endocrinol. 2026; 4(3): 0047.
https://doi.org/10.57554/2026-0047
https://doi.org/10.57554/2026-0047
はじめに
2026年度診療報酬改定 1, 2)は、医療機関の経営改善、医療従事者の賃上げおよび物価上昇への対応を目的として、全体で+3.09%(2年平均)の引き上げが行われた。一方で、後発医薬品の使用促進、在宅医療の適正化、長期処方およびリフィル処方の推進などを通じて医療の効率化が図られ、薬価は▲0.87%の引き下げとなった。さらに、賃上げの実効性確保、医師偏在対策、医療機関の経営情報の可視化を進めるとともに、経済・物価動向に応じた追加的な調整や費用対効果評価の活用などにより、医療制度の持続可能性の強化が図られた。
本稿では、これらの改定のうち、糖尿病および内分泌に関連する医科診療報酬点数表の見直しについて、主な改定項目を中心に概説する。
1.個別改定項目について 3, 4)(表1)
2026年度診療報酬改定は、
Ⅰ 医療従事者の確保と働き方改革、
Ⅱ 医療機能の分化・連携と地域包括ケアの推進、
Ⅲ 安全・質の高い医療とDXの推進、
Ⅳ 後発医薬品の活用などによる制度の効率化・持続可能性の確保、
これらの4本柱で構成されている。そして表1に赤字で示すように、糖尿病に係る主な改定項目として、以下が挙げられる。
- 「Ⅱ-1-1」では「⑯短期滞在手術など基本料の見直し」
- 「Ⅱ-3」では「②生活習慣病管理料(Ⅰ)および(Ⅱ)の見直し」および「④地域包括診療加算などの見直し」
- 「Ⅱ-5-1」では「⑦在宅療養指導管理材料加算の算定要件の見直し」
- 「Ⅲ-1」では「⑥遺伝性疾患に係る療養指導に対する評価の見直し」および「⑦遺伝学的検査の見直し」
- 「Ⅲ-2-1」では「②診療実績データの提出に係る評価の見直し」
- 「Ⅲ-5-4」では「④精神科慢性身体合併症管理加算の新設」
- 「Ⅳ-1」では「②バイオ後続品使用体制加算の見直し」
これらが糖尿病に係る改定項目である。