第83回 糖尿病とチーム医療
https://doi.org/10.57554/2026-0031
はじめに
糖尿病は、食事療法、運動療法、薬物療法、生活習慣の改善、ならびに合併症の予防・管理を、長期的かつ総合的に行う必要がある慢性疾患である。そのため、医師のみで十分な管理を行うことは困難であり、看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士などによる多職種連携、いわゆるチーム医療の重要性が高い。診療報酬の医科点数表における糖尿病のチーム医療の評価は、単に診療行為を評価することにとどまらず、質の高い慢性疾患管理を制度として後押しする点にその意義がある。そこで本稿では、糖尿病におけるチーム医療の重要性を踏まえ、医科点数表および調剤点数表における関連算定項目について概説する。
1.医科点数表・調剤点数表の主な算定項目と、多職種(チーム医療)の関与形態(表1)1~3)
医科点数表においては、糖尿病診療を医師単独で完結させるのではなく、看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士などの多職種が連携して関与する体制が、各算定項目を通じて評価されている。
外来・入院・集団栄養食事指導料では、医師の指示の下で管理栄養士が専門的に介入することが明確に位置づけられている。また、糖尿病合併症管理料や糖尿病透析予防指導管理料では、専任医師を中心に、看護師(または保健師)や管理栄養士、薬剤師がそれぞれの専門性を生かして関与することが算定要件として示されており、合併症予防を目的としたチーム医療の重要性が強調されている。
さらに、生活習慣病管理料(Ⅰ)(Ⅱ)では、多職種が「連携して実施」することが明記されており、継続的な生活指導・自己管理支援を評価する枠組みとなっている。加えて、薬剤管理指導料や持続血糖測定器加算、運動器リハビリテーション料、調剤後薬剤管理指導料などにおいても、それぞれ専門職の研修要件や同意・指示といった条件が設定され、質の担保されたチーム医療が求められている。
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