性腺機能低下症と先端巨大症

  • 桑原智子 Kuwahara, Satoko
    康生会 武田病院 内分泌・糖尿病内科/京都大学医学部附属病院 先制医療・生活習慣病研究センター 特定助教
    島津 章 Shimatsu, Akira
    淡海医療センター 先進医療センター長
公開日:2026年5月21日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2026; 4(3): 0049./J Pract Diabetes Endocrinol. 2026; 4(3): 0049.
https://doi.org/10.57554/2026-0049

はじめに

 先端巨大症は、下垂体前葉に発生した腫瘍から成長ホルモン(GH)が過剰に分泌され、インスリン様成長因子-1(IGF-1)の増加をきたし、全身にさまざまな症状を呈し、代謝異常も引き起こす疾患である。先端巨大症では男女を問わず性腺機能低下症を併発しやすいため、患者の生活の質(QOL)や骨への潜在的な影響が懸念されている。本稿では、性腺機能低下症の視点から、先端巨大症におけるトータルケアについて解説したい。

1.性腺機能低下症について

 男性では、テストステロン分泌低下により、性欲低下、勃起障害、不妊、筋力低下、抑うつなどの症状を呈し、性機能障害に加え、代謝障害などを引き起こす。
 女性では、エストロゲン分泌低下により、無月経・稀発月経などの月経異常、不妊、エストロゲン欠乏症状を呈し、性機能障害、骨・代謝障害などを引き起こす。
 病態では、性腺そのものの障害による原発性性腺機能低下症と、視床下部・下垂体の障害による中枢性性腺機能低下症に分類される。性ホルモン低値は両者で共通であるが、前者では下垂体黄体形成ホルモン(LH)および卵胞刺激ホルモン(FSH)分泌の亢進が、後者ではLH, FSH分泌の低下・正常がみられる。
 診断には、臨床症状に加えてLH, FSHおよび男性では総(遊離)テストステロン、女性ではエストラジオールを測定する。先端巨大症では性ホルモン結合グロブリン(SHBG)が低下するため、総テストステロン値より遊離テストステロン値が有用とされている 1)

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