プレフィルド製剤からカートリッジ製剤への変更による患者ベネフィットの検討

菅原加奈美 1)小西若菜 1)山崎有里子 1)玉木 蘭 1)長谷川亮 1)金重勝博 1)藤井仁美 2)宮川高一 2)

1)医療法人社団ユスタヴィア クリニックみらい立川

2)医療法人社団ユスタヴィア 多摩センタークリニックみらい

責任著者連絡先:菅原加奈美/〒190-0023 東京都立川市柴崎町6-19-20 メディカル・フォレストたちかわ/E-mail:sugawara@tama-mirai.com

公開日:2025年7月30日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2025; 3(4): x0004./J Pract Diabetes Endocrinol. 2025; 3(4): x0004.
https://doi.org/10.57554/2025-x0004
受付日:2025年4月30日/採択日:2025年6月3日
要約

 当院のインスリン注射患者数は172名(2022年10月時点)である。使用デバイスはプレフィルド製剤(使い捨て)141名(82.0%)に対して、カートリッジ製剤(詰め替え)31名(18.0%)と少ない現状がある。カートリッジ製剤には詰め替えの手間があるが、低価格、廃棄物削減が考えられる。インスリン注射中の患者を抽出し対象者に情報提供し、その後、カートリッジ製剤の変更者にアンケート(横断調査)を実施した。結果は情報提供56名、変更者45名(80.4%)、アンケート回収43名、変更してよかった38名(88.4%)であった。メリットは経済性、ゴミの減量などだけでなく、冷蔵庫を占拠していた保管スペースが減り、家族のストレスがなくなったとの回答もあった。デメリットは詰め替えが面倒、デバイスが重たいなどの回答があった。なお、窓口負担の減額により、CGMの提案やスポーツジムの提案ができた。今後はチーム医療で患者に十分なデバイスの説明を行い、患者の意向を尊重したインスリン導入、継続支援ができるよう努める必要があると考える。

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