第85回 糖尿病に係る管理料・包括の再編2026
公開日:2026年8月27日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2026; 4(4): 0064./J Pract Diabetes Endocrinol. 2026; 4(4): 0064.
https://doi.org/10.57554/2026-0064
https://doi.org/10.57554/2026-0064
はじめに
令和8年度診療報酬改定では、生活習慣病管理料(Ⅰ)・(Ⅱ)を中心に、療養計画書、検査確認、眼科・歯科連携、診療内容データ提出に基づく加算など、生活習慣病診療の質を評価する仕組みが整理された。
本稿では、生活習慣病管理料および糖尿病関連管理料について、対象患者、算定要件、包括範囲、別算定可能項目、施設基準、疑義解釈を整理し概説する。
1.B001-3 生活習慣病管理料(Ⅰ)について 1, 2)(表1)
生活習慣病管理料(Ⅰ)は、脂質異常症・高血圧症・糖尿病を主病とする患者を療養計画書に基づき総合管理する包括点数である。検査・注射も包括されること、在宅自己注射指導管理料算定中の糖尿病患者では算定不可であること、療養計画書交付、定期検査、眼科・歯科連携が重要なポイントとなる。
- 対象は、脂質異常症・高血圧症・糖尿病であり、病床数200床未満の病院または診療所で入院外の患者に算定する。同意を得て治療計画を作成し生活習慣に関する総合的な治療管理を行った場合に、月1回に限り算定する。
- 糖尿病を主病とする患者で、インスリン製剤など施設基準に示す注射薬を投与しており、かつ在宅自己注射指導管理料を算定している場合は、生活習慣病管理料(Ⅰ)は算定できない。また、初診料の算定月も算定できない。
- 生活習慣病管理料(Ⅰ)には以下が包括される。
- 外来管理加算
- 医学管理など
- 検査
- 注射
- 病理診断
- 糖尿病合併症管理料
- がん性疼痛緩和指導管理料
- 外来緩和ケア管理料
- 糖尿病透析予防指導管理料
- 慢性腎臓病透析予防指導管理料
- 初回算定時は、療養計画書を用いて、栄養・運動・休養・喫煙・飲酒・服薬などの総合的管理について説明し同意を得る。交付した療養計画書の写しは、診療録に添付する。継続算定時は、内容に変更がなければ毎回交付は不要であるが、概ね4月に1回以上は交付する。
血液検査結果を別紙で交付している場合や、電子カルテ情報共有サービスで共有している場合は、療養計画書内の血液検査項目は省略可能である。 - 必要な血液検査は6月に1回以上行う。他院で実施した検査結果を参照できる場合は、自院での検査に限らず、参照した検査結果を診療録に記録する。
- 各加算の要件は以下のとおりである。
- 血糖自己測定指導加算:2型糖尿病・インスリン未使用・年1回
- 充実管理加算1:データ提出・実績要件あり
- 充実管理加算2:データ提出・実績要件あり
- 充実管理加算3:データ提出要件あり
- 眼科医療機関連携強化加算:糖尿病患者で眼科連携・年1回
- 歯科医療機関連携強化加算:糖尿病患者で歯科連携・年1回
- 血糖自己測定指導加算の対象は、2型糖尿病でインスリン製剤を使用していない中等度以上の糖尿病患者である。中等度以上とは、算定月または前月のHbA1cが、JDS値 8.0%(NGSP値 8.4%)以上の場合である。
血糖自己測定器を用いて月20回以上自己測定させ、その検査値や生活状況を報告させ、指導内容を療養計画に反映する。
血糖試験紙、穿刺器、穿刺針、測定機器など、血糖自己測定に係る費用は加算点数に含まれ、別算定できない。