第86回 糖尿病と持続血糖測定システム2026
https://doi.org/10.57554/2026-0080
はじめに
令和8年診療報酬改定では、持続血糖測定器加算の運用が見直され、持続グルコースモニタリング(Continuous Glucose Monitoring:CGM)の活用がより柔軟となった。従来設けられていた「2月に2回に限る」という算定回数の制限が廃止され、さらに選定療養(保険診療と保険外診療の併用)としてCGMを導入することも可能となった。そして近年、高齢糖尿病患者や訪問診療を受ける患者においてもCGMの利用は拡大しており、患者の認知機能、介護環境、低血糖リスク、インスリン治療の有無などを総合的に評価したうえで、適切なデバイスを選択することが重要である。このような背景から、日本糖尿病学会は「持続グルコースモニタリングデバイス適正使用指針」 1)を公表している。
本稿では、CGMシステムおよび関連する診療報酬上の加算について、対象患者、算定要件、施設基準などを整理し、その概要を解説する。なお、本連載「第80回 持続グルコースモニタリングデバイスと人工膵臓2025」 2)も併せて参照されたい。
1.CGMおよびリアルタイムCGM機能付きインスリンポンプについて 1~5)(表1, 2)
主なCGMシステムおよびリアルタイムCGM機能付きインスリンポンプ(Sensor Augmented Pump:SAP)の特徴と保険算定区分を表1に示す。
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CGMは大きく以下の二つに分類される。
- 患者がセンサーを読み取ることで血糖値を確認する間歇スキャン式CGM(intermittently scanned CGM:isCGM)
- 血糖値を自動的に送信しリアルタイムで表示するリアルタイムCGM(real time CGM:rtCGM)
isCGMの代表機種としてFreeStyleリブレ2があり、簡便性と経済性に優れている。一方、rtCGMにはDexcom G7やガーディアンTM4スマートCGMがあり、リアルタイムでの血糖変動把握や高・低血糖アラート機能を有するため、低血糖リスクの高い患者や血糖管理が困難な患者に有用である。
また、ミニメドTM780GシステムはCGMとインスリンポンプを組み合わせたSAPであり、血糖値に応じて基礎インスリン投与量を自動調整するとともに、高血糖時には補正インスリン投与を支援する機能を備えている。特に、1型糖尿病患者において良好な血糖管理が期待される。
診療報酬上は、表2に示す「C101 在宅自己注射指導管理料 1複雑な場合」(C101-1)に対し、使用するデバイスや治療内容に応じて、「C150 血糖自己測定器加算 7間歇スキャン式持続血糖測定器によるもの」(C150-7)、「C152-2 持続血糖測定器加算 1間歇注入シリンジポンプと連動する持続血糖測定器を用いる場合、2間歇注入シリンジポンプと連動しない持続血糖測定器を用いる場合」と「トランスミッターを使用した場合」の加算を算定する。
具体的には以下で算定する。
- FreeStyleリブレ2は「C101+C150-7」
- Dexcom G7およびガーディアンTM4スマートCGMは、
- 血糖自己測定値に基づく管理の場合は「C101+C150-7」
- CGMセンサーによる血糖管理の場合は「C101+C152-2」
- ミニメドTM780G+ガーディアンTM4をSAP(ポンプ一体型CGM)のrtCGMとして使用の場合は「C101-1+C152-2」