バセドウ病の治療選択の支援-前編 医師の立場から

  • 渡邊奈津子 Wanatabe, Natsuko
    伊藤病院 内科
公開日:2023年12月11日
No:a0087/https://doi.org/10.57554/a0087

はじめに

 バセドウ病では甲状腺の自己免疫異常により甲状腺刺激ホルモンの受容体(TSH受容体)に対する抗体(TRAb)が出現している。このTRAbが甲状腺を刺激し、甲状腺が腫れ、甲状腺でのホルモンの分泌が盛んになりさまざまな症状を示す。バセドウ病は20~40歳台に好発し、男女比は1:4と女性に多い。バセドウ病は妊娠や出産などのライフステージにあわせて治療を選択したり、喫煙やストレスなど日常生活が増悪因子になり得ることから、禁煙したりストレスとうまく付き合いながら治療を継続したりする必要がある。また、薬物療法の中心である抗甲状腺薬治療では、副作用の頻度が高いこと、病気の勢いが安定せず薬の中止に至らない寛解導入困難や薬を中止することができた後にも再発が起こり得ることから、より確実にバセドウ病をコントロールするため放射性ヨウ素内用療法や手術への変更が好ましい場面がある 1)。適切な治療選択へ向けては、患者へ十分情報を提供しよく相談した上で意思決定がなされることが必要である。

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