5.骨粗鬆症の薬物治療
公開日:2026年10月8日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2026; 4(5): 0070./J Pract Diabetes Endocrinol. 2026; 4(5): 0070.
https://doi.org/10.57554/2026-0070
https://doi.org/10.57554/2026-0070
はじめに
各種骨粗鬆症のうち薬物治療開始基準が示されているのは、原発性骨粗鬆症、グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症、がん治療に伴う骨量減少に限られる。本稿では、これら薬物治療開始基準およびそれぞれの骨粗鬆症に対する薬剤の有効性について述べる。また、『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版』に新たに設けられた原発性骨粗鬆症の薬物治療の目標と継続・変更・休薬について述べる。なお、別稿の「骨粗鬆症の治療目標と治療戦略」の項も参照されたい。
1.各種骨粗鬆症の薬物治療開始基準
1)原発性骨粗鬆症
原発性骨粗鬆症の診断は『原発性骨粗鬆症の診断基準(2012年度改訂版)』 1)が使用されている。その後、新たな薬剤の登場とともに診断基準とは別に薬物治療開始基準を設定しようとの国際的な動きもあり、『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版』 2)に原発性骨粗鬆症の薬物治療開始基準が示され、今回の『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版』 3)でも同じ基準(図1)が示されている。5つの対象が示され、右の3つの対象は原発性骨粗鬆症の診断基準に合致するが、診断基準に含まれていない左2つの対象が追加されている。