第4回 オノレ・ド・バルザック ―長時間の座位と糖尿病

  • 大川内幸代 Okawauchi, Sachiyo
    医療法人豊田会 刈谷豊田東病院 内科
公開日:2024年4月26日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2024; 2(2): 0032./J Pract Diabetes Endocrinol. 2024; 2(2): 0032.
https://doi.org/10.57554/2024-0032

 『人間喜劇』で知られるフランスの小説家、オノレ・ド・バルザック()は1799年5月20日、フランス中央に位置するトゥールに生まれた。出生証明書はトゥールの市役所に現在も保管されているが、貴族の称号である「ド」は見当たらず自称である。父のベルナール・フランソワは農民の出身であったが、故郷を出て成り上がり、第22師団の兵站(補給部隊)部長であった。母は父よりも30歳以上年下であった。

 バルザックは生まれてすぐ乳母のところに4年間預けられ、8歳からは修道会の寄宿舎に入った。病気のため15歳で退学、その後パリの学校の寄宿制となった後、法学部に進学した。代訴人の事務所に入ったバルザックであったが、20歳のときに文筆で身をたてると宣言し、交渉の末、父親から2年の猶予と仕送りをもらうこととなった。しかし2年で著名な作家となることは叶わず、ペンネームを用いて大衆小説を量産し、生活費を得ることとなった。1829年3月に本人名義で「最後のふくろう党員」を出版、翌1830年に発表した「あら皮」で文壇での地位を確立した 1, 2)

図 オノレ・ド・バルザック(Paul Nadar, Public domain, ウィキメディア・コモンズより)
図 オノレ・ド・バルザック(Paul Nadar, Public domain, ウィキメディア・コモンズより)

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