低血糖Q&A

  • 辻本哲郎 Tsujimoto, Tetsuro
    虎の門病院分院 糖尿病内分泌科 部長
公開日:2025年8月7日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2025; 3(4): 0063./J Pract Diabetes Endocrinol. 2025; 3(4): 0063.
https://doi.org/10.57554/2025-0063

78歳男性、インスリン分泌が低下し朝食直前と夕食直前の1日2回配合溶解インスリン(デグルデク/アスパルト)を使用中の2型糖尿病の患者です。朝食後に冷汗や手の震えが出ると訴えがあり低血糖が疑われます。検査や対処の方針、指導すべき内容を教えてください。

 

 インスリンを使用している患者において、冷感や手の震えの症状は低血糖時の交感神経症状(警告症状)である可能性が高いです。まずは可能であるならば直ちに血糖測定を実施してください。低血糖であることを確かめ、経口摂取が可能ならばすぐにブドウ糖を摂取しましょう。すぐに血糖測定ができない場合は安全を優先し状況から低血糖症状と考え、血糖値がわからなくても十分量のブドウ糖を摂取しましょう。ここまではほぼ全ての低血糖時に共通する対応です。しかし、ここで終了と考えてはいけません。なぜなら、このまま同じ治療を継続しているとまた低血糖を起こす可能性があるからです。次の低血糖を防ぐためには、症例ごとにその原因を考える必要があります。

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