第74回 診療報酬改定2024 ―内分泌疾患を中心に―
公開日:2024年10月30日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2024; 2(5): 0078./J Pract Diabetes Endocrinol. 2024; 2(5): 0078.
https://doi.org/10.57554/2024-0078
https://doi.org/10.57554/2024-0078
はじめに
2024年度診療報酬改定において、診療報酬は+0.88%(医科 +0.52%、歯科 +0.57%、 調剤 +0.16%)、薬価は-0.97%の改定率となり、改定に当たっては以下に示す4点が基本的視点として示された 1)。
- 現下の雇用情勢も踏まえた人材確保・働き方改革等の推進
- ポスト2025を見据えた地域包括ケアシステムの深化・推進や 医療DXを含めた医療機能の分化・強化、連携の推進
- 安心・安全で質の高い医療の推進
- 効率化・適正化を通じた医療保険制度の安定性・持続可能性の向上
そして、これらの視点ごとに具体的方向性が示され、個別項目の改定がなされた。
内分泌疾患に係る改定は、主に医科診療報酬点数表の第1章基本診療料第2部入院料等、第2章特掲診療料第1部医学管理等および第3部検査であり、今回は改定された項目の告示、通知および施設基準について概説する。なお、本連載では内分泌疾患を対象にするのは初めてであるため、診療報酬の改定箇所のほかに、医科点数表の内分泌疾患に係る主な算定項目についても概説する。また、DPC(Diagnosis Procedure Combination:包括評価)制度については別途概説する。