認知症のある方への糖尿病療養支援Q&A
公開日:2025年4月4日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2025; 3(2): 0026./J Pract Diabetes Endocrinol. 2025; 3(2): 0026.
https://doi.org/10.57554/2025-0026
https://doi.org/10.57554/2025-0026
認知症のある糖尿病患者およびその家族に対する療養支援の留意点やコツがあれば教えてください。
早期の認知機能低下は家族、医療者から気づかれにくいことが挙げられ、適切にスクリーニングを行う必要があります。高齢糖尿病患者は身体的にも精神・経済的にも個人差が大きく、包括的アセスメントに沿って1人ひとりに合わせた支援が必要です。生活者である患者・家族の価値観や生きがいを大切にし、家族の負担感を軽減するために、一つの形にこだわらない柔軟な支援を大切にしています。
1.マルチモビディティがある高齢糖尿病患者とその家族への多職種チームによる支援
80歳台女性、2型糖尿病。食事療法のみでHbA1c 6%台で経過。他科でがんの治療中。認知症がありそうだが、詳細な診断には至っていない。穏やかな性格であるが、徘徊が増え自宅で1人にできなくなっており、息子1人での介護に疲労感がみられている。