ステロイド薬の使い分けとステロイドカバーQ&A

  • 田口真帆 Taguchi, Maho
    東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科
    間中勝則 Manaka, Katsunori
    東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科 助教
    槙田紀子 Makita, Noriko
    東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科 准教授
公開日:2024年3月22日
糖尿病・内分泌プラクティスWeb. 2024; 2(2): 0030./J Pract Diabetes Endocrinol. 2024; 2(2): 0030.
https://doi.org/10.57554/2024-0030

「ステロイド薬の使い分けとステロイドカバー」に関するQ&Aです。

周術期のステロイドカバーについて、治療適応となる患者さんや実際のステロイド補充療法について教えてください

 副腎皮質機能低下症の患者(高用量ステロイド長期内服中の患者を含む)は、周術期に副腎クリーゼ対策としてステロイドカバーが必要です。ステロイド補充量については報告により多少の相違を認めます。2015年に日本内分泌学会の出した指針には、小手術では30~50mg/日、中等度の手術では50~75mg/日、全身麻酔下の大手術の場合は100~150mg/日程度のヒドロコルチゾンを補充すると示されています 1)。ステロイドカバーの適応となる患者さんについても、一定の見解はありませんが、プレドニゾロン換算で5mg以上かつ3週間以上の投与の場合はHPA axisに抑制が生じるため、ステロイドカバーが必要と考えます。投与量については、表1を参照してください。ここでは、実際の症例を提示し、具体的な投与量について考えていきます。

このコンテンツは糖尿病・内分泌プラクティスWebをご購読後にお読みいただけます。

明日の臨床に役立つ時宜を捉えたテーマについて、内分泌代謝・糖尿病内科領域のエキスパートが解説。
毎週論文が更新され、いつでも “オンライン” で日常診療に役立つ情報をアップデートできます。

最新のアップデートに加え、これまでの掲載してきた100論文以上を読み放題です。
この機会に読みたかった論文に加え、気になる特集やセミナーを見つけてください。

■特 集(https://practice.dm-rg.net/main
内分泌代謝・糖尿病内科領域から押さえておきたい選りすぐりのテーマを、エキスパートが徹底解説。

■セミナー( https://practice.dm-rg.net/special
セミナー基礎医学から臨床に役立つ実践的な内容まで、多種多様なコーナーが学びをサポート。

■連 載(https://practice.dm-rg.net/series
独自の切り口と多彩な情報が満載、知的好奇心を刺激する連載。

【Q&A】研修道場 ポイントはここだ! 一覧へ 『2巻2号(2024年 3・4月号)』(発行号ページ)へ

セミナー

連載